支援活動の壁① 「アレルギーっ子はどこに隠れているの?!」

 先日お伝えした今後の支援のあり方について、少し振り返りながらお伝えしようと思います。

 私たちは、今回のような大災害時の支援方法自体もですが、あまりにも支援を必要としている方々の所在がつかめない事にずっと苦労をし続けています。

 もちろん、支援を求める連絡は入りましたが、それでも連絡が入った件数以上にもっともっと困っている方は多いはずです。

連絡がないのは、
 ①アレルギー患者が少ない/すでに疎開した
 ②限られた支給で何とかなっているから、特別な要求をしない/出来ない
 ③支援があることを知らない
のうち、②と③が大きな問題だと考えています。

 これは過去の阪神淡路大震災の支援活動時に見られた問題の一つです。「自分よりもっと大変な人がいるから…」という心理のもと、支援や理解を求めたり訴えたりしないのです。さらに、東北の地域性と言われる忍耐強さやおくゆかしさも関係するように考えています。

 ①に関しては、統計データから分析しましたが、特別に東北地方にアレルギーっ子が少ないというわけではない、という結論が出ました。

 アレルギー患者は人口比で2~3%と言われ、そもそも多いわけではありませんが、決して少ない数ではありません。もし仮に、数が少なくて、しかもその内の多くが疎開したとしても、支援が不要というわけではありません。疎開先でも支援が必要な場合も十分あるし、今現在も入ってくる支援を求める連絡からしても、沿岸地で我慢している方もいらっしゃるのは事実です。

 少人数だからこそ、理解・配慮がされず、言い出せずに困っている方に手を差し伸べ、その存在・必要性を社会に訴え理解を広めることこそが、行政機関でも一般企業でも出来ない、市民団体・NPOの役割です。

 あの手この手で、アレルギー支援活動をして行くしかありません!!