福島の布団

 震災から1ヵ月以上が過ぎ、被災者の方々の求めているモノが刻々と変わってきています。現地の担当団体や支援ネットでも、日々変わるニーズに随時対応しているところです。

 その一つが、ハウスダストやダニのアレルギーを持った小さなお子様の福島県いわき市在住のお母さんからの相談電話です。

 震災後、避難所では生活が出来ないと判断し、早い段階で民宿で生活をしていましたが、そこでアレルギー症状が出てしまいました。病院のお薬は一時的に症状が軽くなるだけ…。やっと家に帰っても、放射能を心配しお布団が干せない…。

 そんな悪循環で出した結論は、一時的に県外への疎開でした。それでも、疎開先のハウスダストでアレルギー症状が出てしまうかもしれない。お母さんの心配は尽きません…。

 そんな時にたまたま見かけたアレルギー支援ネットワークのポスター!(掲示してくれたボラさんありがとう!)

 電話相談を受けた支援ネットの担当者は状況を確認してすぐ、疎開先の施設にアレルギー対応の状況確認と関係企業に寝具の支援交渉・依頼をしました。

 そして電話を受けた翌々日の今日、担当者は相談者より一足先に疎開先となる新潟に必要な支援物資を自ら運び(車輛ボラさんと)、また施設の方へアレルギー患者への理解を促す説明をしてきました。

 被災者の方の悩みや不安、心配事は尽きないと思います。それでもそのうちの一つを解消するお手伝いが出来たら、そして被災者の方が少しずつ前に進むお手伝いが出来る事が支援ネットの喜びでもあります。また、今後類似した相談を受けた時にも、一つの経験として活かせる事も出来ます。

 全ての問題を解決することは出来ないかもしれないけど、支援ネットだから出来る活動で”支援”を続けて行きます。