今後の支援活動

 東北事務局の報告です。

 日本財団よりお借りしているベンツ社・ジープの冬装備が大船渡市のタイヤ交換をし、冬支度が一つ整いました。

 10月中旬ごろから既にストーブ無しでは夜すごせません。寒さを我慢し支援活動をした先月に体調を崩してしまったため、東北事務局の事務所家主にストーブを借りました。石油ストーブをこの十年使ったことがありませんが、こちらも冬支度の一つが整いました。

 そんなアレルギー支援ネットワークの支援活動は7ヵ月を過ぎました。この間、様々なボランティアの方々や関係者様からの協力の元、緊急支援物資の調達や宅配、避難所や疎開生活における相談などを行ってきました。

 そして、現在は主に東北地域でアレルギーに関する知識や理解の普及活動や啓発活動を通じ、アレルギー患者が住みやすい地域づくり活動に貢献しています。この活動は、ある意味アレルギー支援ネットワークの本業であり、震災・復興・平常時などに限定されず、どんな状況下でもアレルギーに関して、正しい知識で患者本人ならびに患者の周囲の人達が対応出来るようにするものです。

 具体的には、地域の医療関係者や行政機関との連携、アレルギーに関する講座を通じ正しい知識の普及、現在活動中のNPO団体や社会福祉協議会、地域の地元育児サークルとの連携・協働・後援活動を展開しています。

 これまでの直接の個人向け援助活動とは違い活動内容が量的には量りにくい・数値に出せない内容になってはいますが、今後とも皆様からのご理解・ご支援よろしくお願いいたします。

復興の影 東北事務局の活動

 東北事務局スタッフが以前支援した方を再び訪問した結果、アレルギーとは直接関係はないものの、腰痛が我慢できないくらいひどいで診療を受けようにも病院までの交通手段がなく困っているとのことでした。

 理由を聞くと、家計の収入が限定的で2人分の食費と仮設住宅で支払う水光熱費などを支払うと、日用品を買う余裕はなく、病院にいく交通費(数万円するタクシー代)など払えない状況だと判りました。

 そんな状態で、今まで頼りにしていた病院への送迎バス(車椅子用の)を運行していたボランティア団体は9月末で事業撤退してしまうし、親切にしてくれるボランティア団体に色々とお願いをしすぎて最近は心苦しくなっていることで、大変お困りでした。

 幸い、地元のボランティア団体に社会福祉協議会の介護専用の送迎バス利用を掛け合っていただき、病院への交通手段は調整出来ましたが、これから来る冬支度が思いやられます。

 ボランティア団体からの支援物資で冬がすごせるのだろうかと心配でなりません。

 自立するための支援が必要なのは当然ですが、それ以前の問題で物資の支援を滞らせられない事情が仮設や被災地で暮らす人々の中にまだ多くの問題として山積みになったままです。

9月の支援活動報告

 10月9日現在の支援統計です。9月の個別支援数は8件で、8月よりも2件増えました。

 増加の理由としては今月はアレルギー専門知識を持った東北事務局が地域に根付いた活動を支援するなかで直接相談に乗ったり、以前支援した方から相談があったりと、これまでの電話相談とは別の方法が浸透してきたからです。同時に通常の名古屋事務所での電話相談は、再び喘息に関しての相談が先月より1件増えました。

 全体としては、依然、喘息に関する相談が他の相談内容より多いことが分かります。

 引き続き、必要とされる支援内容の動向を調べつつ、今後どのような支援が必要か、慎重に見極めながら東北事務局ならびに名古屋事務局で取り組んでいきます。

111009県別グラフ

111009症状/月別グラフ