事務局の活動-学会ほか活動報告

 東日本大震災の支援活動を続けて、半年以上が過ぎました。SOSはとても少なくなりましたが、今回の大震災で多くの方の命が失われ、多くの方が被災され避難所や仮設住宅での生活をされる中で、日頃からの備えの大切さが唱えられ各地でその対策が始まっています。

 アレルギー支援ネットワークには、アレルギーっ子に対する災害救援活動を知った方々から、学会のシンポジウムやつどい、講演会や勉強会で、その経験を語ってほしいと、いくつかの依頼が入ってきています。

9/8(木)
日本栄養改善学会 研究自由集会「食物アレルギーに関する最新情報」(食物アレルギーネットワーク)のなかで報告
「東日本大震災におけるアレルギー患者への支援活動~中間報告と今後の課題~」

110908研究自由集会

10/6(木)
岐阜県こどもの健康を考えるつどい(岐阜県小児保健協会主催)シンポジウム「災害から子どもを守る~東日本大震災を経験して~」の中で報告
「被災地でのアレルギー患者さんの支援活動を通して」

111006つどい

10/28(金)
日本小児アレルギー学会・特別シンポジウム「東日本大震災における日本小児アレルギー学会の取り組み」のなかで報告
「災害時におけるアレルギー患者のセーフティネット(東日本大震災救援活動報告)」

111028シンポジウム

 

私達はこの教訓を糧に、来るべき災害に備えていきたいと思います。

岩手県八幡平市

 前回の報告の続きです。

 岩手県八幡平市の宿泊は、八幡平市自然休養村なかやま荘でした。最終チェックインが19時なので間に合うかと心配しつつ、信号も何もない道をカーナビは「右に曲がれ」といってきます。真っ暗なのと道が細いため分からず、何度も行き過ぎては戻りつつ、ようやくたどり着いたのは、受付時間ギリギリでした。(が、何とか辿り着けた事に一安心でした。)

 紅葉の見ごろと聞いていたので観光客がさぞかし一杯なのではと、予想していました が、お客の姿は殆ど見ません。宿の方は、例年は八幡平は早くから賑やかになるのに、紅葉の見ごろの時期というのに今年は人が少ないと、嘆いていました。

 平泉にはお客が増えているようですが、こうした観光地はまだまだのようです。地元、岩手などの人が動かないと観光客は少ないのかもしれません。東北の被災地の人々が、早く観光を楽しめるようになることを改めて願わずにはおれません。

 「かけ流しの温泉」となっていたので唯一の楽しみにと、まずはお風呂に!ほのかに温泉のにおいがします。お客さんも私を除いて一人だけ!(ラッキー?)

 一息ついて、食事何処に。これまた、お客は私一人だけ!(もう一膳並べてあるもののお客は来ません)いつも一人食事ばかりで賑やかな食事何処を期待していただけに、ちょっと寂しく、テレビを相手に食事です。ビジネスホテルよりも安いだけに贅沢はいえませんが、嬉しかったのは鍋があり、温泉のぬくもりと相まって体が暖かくなりました。

 暖房をいれずに布団を敷き、寝るものの、夜中に寒くて目が覚め、かけ布団をもう一枚掛けなおしました。八幡平は現在の活動拠点・大船渡より少し寒いと実感です。

 チェックアウトの際、宿の方は名古屋の住所を見て、観光と思ったのでしょう。「今日一日いい天気のようなので、よかったですね。楽しんでください」と。なんとなく言いそびれて「有難うございます」と返事。

 なかやま荘から八幡平を見ると紅葉しているのが分かります。後ろ髪引かれながら岩手県庁のある盛岡市へ向かいました…。

中山荘

中山荘から眺める

岩手県の医療状況

 先月のことですが、岩手県八幡平市にある小児科を支援活動打合せのために訪問しました。打合せをした先生とは、ずいぶん前に一度お会いした(確か8月?)だけでしたので、久しぶりの再開です。

 季節の変わり目で風邪をひいた子どもが大勢いる様子で、診療所の駐車場は一杯でした。

 沿岸地域の小児科の先生が不足しているため、先生は今月はじめから陸前高田へ保育園健診に出かけるとのことでした。特に沿岸地域への医師派遣は長期化の様相もあり、展望が見出せないことに先生方の危機感は本当に大きなものがあるようです。

 まして、アレルギーの情報が少ない地域で小児科の先生が少なく、診療もままにならない事情は大変大きな、かつ困難な課題です。

 患者が決して少なくない地域にどうして?と思わざるを得ないのがもう一つの事実です。

 アレルギーの情報を伝えることは必要でありながら、数少ない小児科の先生の奮闘でなんとか治療がおこなわれているというジレンマに先生の思いも深く、健診などの支援をされているようです。