支援者訪問報告③≪福島~宮城~岩手≫

 引き続き、少し過去に戻るカタチで、GWボランティア活動報告を紹介していきます。

・28日の夜22時、相馬の避難所を出発し、次の目的地の仙台へ出発しました。同日深夜に仙台到着し一泊して、翌朝、仙台の支援物資拠点のヘルシーハットさんへお菓子類の支援物資を下ろしました。
・その後は29日の13時ごろ岩手に支援物資輸送のため、岩手県遠野市へ向かいました。
・遠野市には29日16時ごろ到着。岩手用の支援物資を下ろして、今回の特別ボランティア活動は一旦、終了です!!!
・あとは、特別ボラさん自身も遠野でのボラ活動を通じ、岩手の活動報告をしてもらうことにしました。

【仙台市内の様子】

 最初の訪問先として、仙台市内のヘルシーハットさんに訪問させていただきましたが、店内には様々なアレルギー対応食品が並べられており、一見物資の不足といったものは無いようでした。ただ店内は電気が消灯され節電を実施しており、震災の影響を受けているようでした。

 仙台市内では、道路のいたる所に亀裂が走っており、いくつかのビルはブルーシートで覆われていたりなど、地震の大きさを物語るようないくつもの爪痕が残されておりました。

【岩手県遠野市:ボランティアセンター】

 仙台を出発し、5時間ほどかけて遠野市へ到着いたしました。途中の東北道は凹凸が激しく、時速80km制限がかけられており、大変走りにくくかったです。遠野市のボランティアセンターでは各団体、個人ボランティアの参加者などでとても混雑しておりました。また、ここから陸前高田市で市内各地に流出したサンマの回収のボランティア活動を派遣していて、腐乱臭が体育館中に充満してました。この臭いは大変きつく、マスクなどで防護を施していても防ぎきれるものではありませんでした。このサンマの回収業に関しては「ボランティアとして出来る事(衛生面、また作業従事者の精神的ストレスの面から)の枠を超えている」など毎日のミーティングで議題に挙がっており、被災地支援の大変さ、人手不足を肌で感じました。

 震災から1か月半が過ぎ、被災地におけるニーズも変わるにつれボランティアセンターの活動内容も日々変化しているなか、責任者などの人員入れ替えも激しくなっています。こうしたことから後続のボランティア従事者との意思疎通が図りにくくなっており、今後は前任者と後任のボランティアの間で入念な状況確認、情報伝達を図ることが必要であると感じました。

110508岩手1

支援者訪問報告②≪福島県相馬市避難所≫

 引き続き、少し過去に戻るカタチで、GWボランティア活動報告を紹介していきます。

・最初の訪問地、湯沢のインタビューの後は、新潟の物資保管拠点で支援物資(レトルトカレーやおかゆ、子どもの日のお菓子)をピックアップしてから、28日14時ごろ福島県相馬市へ向けて出発しました。
・2つ目のプロジェクト訪問は福島県相馬市の避難所です。この避難所からはHPでアレルギー支援ネットワークについて知った3組の方々を支援しました。
・相馬市には夜19時ごろ到着。夜間の訪問にも関わらず、22時の避難所の消灯までインタビューを引き受けていただきました。

 「地震については本震以前にも小さな地震が頻発していたので余兆のようなものは感じていたけど、具体的な備えは行なっておらず、自宅の1階が流され多くの家財を失ってしまうような津波は予想外だった。その後も逃げ延びることで精一杯だった。

 アトピー性皮膚炎について、震災以前から皮膚症状の改善をはかるため、アレルギー用の衣料洗剤を試すなど様々な試みを行っていたがなかなか体質に合った治療を見つけることができいなか、避難所生活を送る中で体の痒みを訴え、血が出るほど体を掻いてしまうなど症状が酷くなってしまった。

 そこで支援ネットに相談をした。相談する経緯は、同避難所の別家族によりアレルギー支援ネットの紹介を受けて知った。

 しかし、普段から娘のアレルギーの悩みを相談することはなく、被災者の多くは自分と家族の事で手一杯なこと、アレルギーに関する悩みを共有する相手が少ないこと(同じ悩みを抱える人が居たとしてもお互いが認識していないという可能性も?)で、特に周りに相談はしていない。

 また、震災の影響によるPTSD:心的外傷後ストレスで、大人や友人が多い体育館から離れられなくなる子やもっと大人に構って欲しいという子が多いように感じられた。」

との事でした。アレルギーの支援で全てが解決されるわけではありませんが、私達が出来ること=アレルギー患者支援で少しでもお役に立ちたいと思います。また、周囲の方々からのアレルギー患者への配慮を促していく活動も取り組んで行きます。

110507福島県相馬市①

支援者訪問報告①≪新潟県・赤ちゃん一時避難プロジェクト≫

 今日からは少し過去に戻るカタチで、GWボランティア活動報告を紹介していきます。

・最初のプロジェクト訪問は「赤ちゃんプロジェクト」で一時避難中のAさんのインタビューです。(赤ちゃんプロジェクト: http://baby.wiez.net )
・名古屋を27日15時ごろ出発し、同日の夜22時ごろ到着。インタビューは翌朝10時から1時間ほど行いました。
・赤ちゃんプロジェクト自体へも支援物資(お菓子類や保湿剤など)をお渡ししました。
・インタビュアーの学生ボランティアは3人です。

 福島県のAさんから支援ネットに連絡が入ったのは4月19日。福島からのSOS第1号でした。地震・津波に加え原発問題で揺れている福島では布団などが干せず、Aさんは幼いお子様を連れて状況が落ち着くまでは新潟に一時避難することを決めていました。そのうえで、新たな生活の場の心配をされていて、支援ネットは担当者が事前に避難先に伺い状況確認などを行いました(詳細は4月21日の「福島のお布団」をご参照下さい)。

 今回のボラさん情報では、「ホテルでの暮らしは避難所としては十分に過ごしやすい環境であると感じているようで、アレルギー支援物資の布団に関しても要望してすぐに届いたことに感謝していた。しかしながら、子どもたちは、家族ごとに個別に部屋を割り当てられている分、他の子どもとの接点が乏しく、ストレスを発散出来ないでいるようだった。」とのこと。

 最近も福島県からはアトピー性皮膚炎などの皮膚症状や、ぜん息などの呼吸器系のご相談をお受けしています。詳細は次の福島県相馬市の避難所を訪問したレポートに掲載します。

110505湯沢

110505新潟赤ちゃんP