8月2週目の支援活動報告

 8月に入ってから、第1週目に新たに一件の電話相談が入りましたが、2週目は新たな支援要請の電話はありませんでした。このことは、震災が発生してから初めてのことです。

 震災から丸6ヶ月が過ぎ、被災地の状況は大分落ち着いてきているようです。しかし、これは緊急性を要する支援の必要がなくなったというだけで、復興の段階で症状が悪化した際の対処法や医療相談などは今後ますます必要になると推測しています。

 そのために、アレルギー支援ネットワークの東北事務局は、現在、基盤整備に奮闘中です。

8月1週目の支援活動報告

 今週の支援要請の電話は1件でした。

 宮城県からの食物アレルギーについてのご相談で、NHKのデータ放送で支援ネットが行っているアレルギー患者への支援活動について知ったとのことでした。

 担当がアレルギー症状について確認し、医療相談とともに支援物資を送りました。

震災から約5カ月が過ぎ、個別の電話相談・支援要請自体は減少傾向ではあります。

「アレルギー疾患研究会」報告

東北事務局からの報告です。

 7月23日(土)岩手県盛岡市で「第1回いわて小児アレルギー疾患研究会」が開催され出席しました。世話人の赤坂先生のお話では震災前から研究会の準備をされていたそうですが、震災で開催が延びていたとのことでした。

 指定講演として、大船渡病院の副院長渕向先生から「東日本大震災の経験」、赤坂先生から「日本アレルギー学会の支援活動について」のお話がありました。いずれも、先生方による震災時の医療現場での活動は、相当なご苦労されていたことがよく分かりました。

 また、特別講演として岩手医大の山内先生が「小児喘息と成人喘息のかかわりについて」を、お話をされました。その前半では、災害時に喘息など呼吸器の疾患が悪化している報告が実際の症例などの解説を交えお話され、これから秋に向かって喘息が悪化する時期だけに注意が必要だと改めて感じました。そして、本題のお話では小児期から大人に移行して喘息がある方ほど重症の型が多いということや早くから吸入ステロイドによる炎症の抑制が効果的であることも症例報告の中で強調され、小児期における「吸入ステロイド」による治療の必要性がよく分かりました。

 研究会には多くの方が参加され大変盛況で、小児アレルギー学会に参加される先生方のご活躍は本当に心強く感じられた日となりました。