「アレルギーだからってワガママ言えない…」

 表題の事をハッキリ昨日24日の支援要請の電話の会話のなかで言われました…。今もまだ宮城県石巻市の避難所で生活している方です。

・お子様は食物アレルギー(卵や乳など)あり、ぜん息あり。
・食物アレルギーは大分克服してきたものの、検査をしたら全てに反応する状態。
・避難所の配給で、じんましんが出る時には、(震災前に投薬された)薬で抑えてなんとかしている。
・今一番困っているのはぜん息。家も車も全てが流され、吸入器もお薬もない状態。仮設診療所で一応薬を貰ったものの、今まで一度も使ったことのない薬で恐くて飲ませられない。

 そして、最後に言われた一言、「でも、アレルギーだからってワガママ言えないでしょ」

 別の方は、「ぜん息の症状がある子どもは避難所生活が出来ないから、子どもだけを親戚に預けた。一緒にいたいが、親戚に迷惑を掛けられない…」と言う方も。

 この子どもたちの辛さ、そしてお母さんの苦しさ…。震災から2か月間以上の苦しみは予想もつかない…。それでも、今日私たちに電話をくれた。その事がまずは第一歩。ワガママでも迷惑でもありません。

 アレルギー疾患のある患者さんたちの辛さを受け止める体制が出来ています。責任を持って日本そして世界からのご厚意を、被災者一人ひとりの支援にカタチを変えます。

 昨日は電話相談が8件でした。電話が夕刻から多く入ったために、折り返し連絡が遅くなり、避難所の生活パターンや周囲を配慮し、翌日(本日)改めて連絡することになった方々も、的確に支援していきます。

被災地のアレルギー患者を支える人々② 育児サークルから

 「震災から2ヶ月以上が経過し、いまだに大変なご苦労をされながらの生活を送っていらっしゃる事を思うと、言葉に出来ない思いでいっぱいです。

 我が子にアレルギーがあることと、育児サークルでもアレルギーっ子が多いことから、自然と震災時にもアレルギー関係のトピックに目が行ってしまいました。

 何か私にできる事がないかと思いながら悶々とした日々。その中でアレルギー支援ネットワークさんはじめ、有志の方々が現地に赴き、必要な物資を運んだり、みなさんのニーズを把握したりして下さっている活動の様子を知り、本当に有り難いと思っていました。

 今は実際に行動できるこういった団体の方にお願いする形の支援になりますが、もう少し落ち着いたら私達なりもっとお力になれる事が出てくるのではないかと思っています。

 被災者の方々への対応にはついてはいろいろと意見があるようですが、私達は出来る事はやりたい!と思っています。同じアレルギーの子を持つ親として、同じ境遇でなければ分からない話もたくさんあると思います。

 話を聞いてもらうだけでも違う、ということもあるかもしれません。微力ではありますが、何かお役に立てることがあるようでしたらいつでもご連絡ください。

 最低限、今の私にできる事はみなさんの事を忘れないことだと思っています。大きな被害にあわれながらも懸命に毎日をおくっていらっしゃるみなさまの事を思い、少しずつでも小さな光の輪が広がっていくことを願っています。」

育児サークル「ゆりね」 

 育児サークル「ゆりね」さまからは支援金とお菓子を提供して頂きました。

支援活動報告

 本日は3件(岩手2件・宮城1件)の支援要請の連絡がありました。

 それぞれ食物やアトピー、喘息でお困りの方々で、計30分ほどの相談電話の後、必要とされる物資を名古屋事務局からお送りしたり、現地ボランティアさんが物資拠点から宅配する手配をしました。

 また、先日相談を受けていた7歳の女児の衣類を愛知ボランティアセンターさまからのご協力で追加支援をしました。かわいい衣類を支援して頂き、本当に有り難いです。

 この子は津波で油分が肌にかかってしまい、アトピーが悪化してきたそうです。やっと仮設住宅に入れ、かわいい服を着て・・・少しずつ日常生活に近づくことを願っています。