事務局の活動

緊急支援の次は?!

 災害事務局から最近の状況をお伝えします。

 震災から1カ月以上が経つとともに、食べ物に関する緊急性を伴うSOS(支援要請)連絡が減りました。。。

 震災後2週間は、被災した親族や友人を心配して連絡が入ったり、避難先やご自宅から「子どもの食べられる物がない」、「備蓄が足りない」、「お店にアレルギー対応の食品がない」、などの連絡が入り、その都度、支援物資を集積・提供出来る場所を作ったり、現地の支援物資を管理しているアレルギーの会(患者会)と連携して支援物資をお届けしていました。

 また、宅配が動く所では避難所でも自宅でもダイレクトに必要な方へ送り、宅配が難しい場合でも、稼働している最も近い宅配集積所を突き止め、そこまで何とか取りに来てもらうように調整し、支援物資を確実に必要としている方にお届けしてきました。

 連絡が入るたびに、東北3県の拡大地図を見ながら、試行錯誤&不眠不休で支援活動をしてきた結果、
これまで、①職員が直接名古屋から東北へ支援物資輸送とともに宅配業者が動いていない地区の個人宅へ直接支援物資を手渡しいたしました。それではらちが明かないと、②各地で物資集積拠点の確立そしてそこで管理をしてくれる理解者・協力者の確保に務めました。そして、③その物資集積拠点から宅配がスムーズに出来るように、バイク・車輌ボランティアさんを募集いたしました。

 この支援体制が確立・稼働できるようになったために、今度は点在するアレルギーでお困りの方々に、私たちの支援活動を知ってもらい、支援の手が届くように、ボランティアさんや他団体、メディア、行政や医療機関と連携をしながら模索しています。

 緊急なSOSの連絡が減っても、この体制を維持・管理して、アレルギーでお困りでも声を出せずにいらっしゃった方まで含めて、多くの方を支援していきたいと思っています。

 また、今後の支援活動についても、改めて考え始める時期になりつつあります。

名古屋事務局 支援活動報告

 第3陣の被災地ボラさんや現地での様々な団体とのネットワークの効果で、支援ネットの活動が徐々に広がっているようです。今日は、名古屋の事務局に福島県いわき市や宮城県宮古市、岩手県大槌町から相談電話が入りました。岩手の被災者とNPOをつなぐプロジェクト(つなプロ)にも数件の相談電話も入っています。皆様、現地ボラさんが貼ってくれているポスターを見ての連絡でした。

 震災から1カ月を過ぎ、被災地からの声は食べ物よりも、長い避難所生活から来るストレスや、ホコリ・粉塵などの生活環境の中で起こる、肌の炎症やかゆみの訴えが多くなりました。また福島県では放射能の影響で、布団が干せないことにより、ぜん息が悪化したのではないか、という相談が寄せられました。

 事務局ではそれぞれの話を丁寧に聞き、お医者さんの紹介や、スキンケアのアドバイス、物資支援の方法などの対応を個別にしました。ご相談をいただいた方に対して物資を送るだけが支援ではなく、話を聞くことやアドバイスをする事で不安を取り除くことも大切な支援活動の一つです。

 また今日は、岩手で活躍中のボラさんに、SOSがあった2件の支援物資を宅配してもらいました。その間に、別のボラさんには、以前活動中にニーズ把握していた方のお宅へ再訪問してもらい、困られていないかどうかお声がけをしていただきました。この方は固定電話しかなく、まだ通信が復旧していないので、連絡がとれないままで、他団体からの協力も得られず心配をしていました。「もう大丈夫」との報告が来たときは事務局一同一安心でした!現地で専属で動いてくれるボラさんがいてくれて、本当に助かります。

 引き続き、被災地でも遠隔の名古屋事務局でも、東北で活動をされている支援団体とも連携して、被災された方への支援活動頑張ります!!

第15報

 4/5(火)第3便が名古屋の事務所から出発しました。
 「アレルギー相談110番」で、被災された方のニーズを、思うようにひろうことができませんでしたので、被災地にはいって、自治体や避難所をまわり「アレルギーでお困りの方ご相談くださいポスター」(避難所ポスター)をはりつつニーズの把握をするためです。
 今回のボランティアドライバー(名古屋から被災地へ)は、犬山市から、車付きでかけつけてくれたMさん。事前に何度も事務所にも打ち合わせに来てくれ、日程的にも十分活動できるゆとりがある方で、お申し出に感謝しています。また、被災地では、東京・群馬・仙台・大阪・神奈川からかけつけてくれた、バイクボランティアさんたちが、それぞれ、避難所を巡回し、ポスターを貼り、アレルギーをお持ちの方のニーズをひろってくれています。
 被災地での活動報告は、下記のリンクの記事をご覧ください。
 pdf東日本大震災アレルギー支援ニュース 4月5日号
 今回の支援活動には、全国から、本当にたくさんの温かいお気持ちをいただいています。一緒に被災地に行くことはできない代わりに、自分にできることは何かを一生懸命考えました、と、たくさんのご支援のお申し出があります。
 名古屋の事務所における事務作業はすでに20人ものかたにご協力をいただいています。また、被災地での活動をするバイクや車のドライバーさん、自宅でチラシを作ってくださる、チャリティコンサートやフリーマーケットをして得た売り上げを寄付してくださったり、支援金を募って送金をしてくださったり、支援物資を送ってくださったり…
 多くの皆さんの支えにより私どもの活動を続けることができています。本当にありがとうございます。
 第3便が出発する日、大阪のママサークル「JEWEL★OSAKA」代表の吉沢さんが、フリーマーケットの売り上げをもって、お子さんと一緒に、支援ネットの名古屋の事務所までかけつけてくれました。そして、神戸で活動するサークル「BIMAMA」とも協力して、3回ものフリーマーケットをおこない、その売り上げ約9万円を寄付してくださいました。
 フリーマーケットの前日はいつも、お子さんたちを寝かしつけてからの準備で、朝4時までかかるんです~と、(大変でしたでしょうに・・・)笑顔で答えてくださいました。
 その他、多くの皆さんからいただいたご支援金は、大切につかわせていただきます。

「JEWEL★OSAKA」代表の吉沢さん・中西

支援物資

車も宮田さんご提供

緊急車両表示と宮田さん・栗木